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2017.10.31

避けたい住宅トラブル…どんなものが多い事例?

はじめに

マイホーム購入は、特別な買い物です。大きなお金が動く訳ですから、なおさらトラブルには巻き込まれたくないという気持ちは大きくなるはずです。

しかし、現状では多くの住宅トラブルが発生しています。住宅トラブルに巻き込まれた人は、仕事や家庭を抱えながらトラブル対応に追われるだけでなく、深刻なケースでは数百万から数千万円もの損害を受けることもあります。

このようなトラブルの被害者にならないようにするためには、まずは“どのようなトラブルが起こっているのかを知ること”が重要です。

よくある!住宅トラブルの事例

ということで、現実に起こった住宅トラブルの事例をいくつかピックアップ致します。

1.瑕疵担保責任の免責により、修理1000万も泣き寝入り
これは、中古住宅を購入した時の話です。買い主はできるだけ安く物件を購入したかったため、仲介業者の「シロアリ被害や雨漏りがない」という言葉を信じて、瑕疵担保責任を免責にするという条件付きで値下げされた金額で契約を交わしました。

瑕疵(かし)とは、雨漏りやシロアリ被害、腐食など通常では気付かないような欠陥のことを言います。

買い主が知り得なかった欠陥を隠れた瑕疵と呼び、これが判明したときその物件の修理の負担や契約の解除を行う責任を負うのが瑕疵担保責任です。

購入してから物件調査をしたところ、シロアリ被害と雨漏りが見つかりました。診断結果は、普通取引されること自体があり得ないくらい、ひどい状態でした。

結局、その家に住むために、買い主は購入費用とは別にリフォーム代金として1000万円の負担を強いられることになりました。

中古物件を購入する際には、相場より明らかに安い価格で販売されている物件には注意が必要です。その価格の裏には、瑕疵担保責任免責という条件があるかもしれませんので、必ず確認をしましょう。

また、中古物件を購入するときには瑕疵担保責任を免責にするという契約は交わさないようにすることを強くおすすめします。また、瑕疵担保責任があるからといって、不動産会社の倒産などで責任能力がない場合は意味が無くなってしまうので、慎重に契約しましょう。

2.予想よりも見積もりが高かった!
坪単価とは、一般的には本体価格を延床面積で割ったもののことを指します。ですから、坪単価が40万円で40坪の家なら1600万円になります。延床面積は、各フロアの合計の床面積です。吹き抜けやバルコニーなどは延床面積には含まれません。

しかし、ハウスメーカーによって坪単価の計算方法が違うということを知っておかないと、想定した金額よりも高い金額の見積もりがきます。これはどういうことなのでしょうか?

実は、坪単価に関する法律はなく、坪単価は独自の計算方法に基づいて算出してよいことになっています。すなわち、多くのホームメーカーは坪単価を安くみせようとします。

そのため、坪単価の計算に延床面積ではなく、吹き抜けやベランダなどの面積を加えた「施工床面積」を用います。本体価格を延床面積よりも大きい施工床面積で割るので、当然坪単価は安くなります。

このようにして、坪単価が低価格のように広告することで集客をしようとしているのです。ですから、どこまでを施工床面積とするかは、各社異なるため必ず確認をしなければいけません。

3.約束とちがう!
交渉の段階で、業者と料金やサービスの話を進めた後に、「言った」「言わない」という論争になることはよくあります。

例えば、「150万円キャッシュバックする」という話で合意して契約を結んだのに、後から「お客様の契約の内容はキャッシュバックの対象外です」と言われたというケースや、「工事は全てで1800万円」ということで話がついていたのに、契約後に追加工事費として数百万円を請求された、というケースがあります。

未然にこのようなことを防ぐために、口約束で終わらせることはせず、きちんと書面におこしておくようにしましょう。

もし、問題が起こっても有効な書面でのやりとりが行われていれば、話を有利に進められる可能性が高くなります。

さいごに

いかがでしたか?このような住宅トラブルは、意外と身近に起こっています。トラブルを防ぐために、アドバイスを是非参考にしてみてくださいね。

悔いの残らない、マイホーム購入にしましょう!